出る前から負けること
アントニオ猪木
考える馬鹿いるかよ
皆様こんにちは、酒好きブロガーのシサカです!

一人飲みしてみたい。でも、怖い。
この記事に辿り着いたあなたはきっと、そんなことを考えているのではないでしょうか。
一人で飲みに行ってみたい。でも怖くて踏み出せない。
そんな気持ちを抱えたまま、気づけば何ヶ月も経っている—。
そういう方は、実は多いのではないかと思います。
退勤後や休日のひとり時間、ふと立ち止まってみたお店のドアの前。
中に入ってみたい。
でも、足がすくんでしまう。
「周りの人にどう思われるか」
「システムがよくわからない」
「間違えたら恥ずかしい」
「場違いなのでは…」
頭の中でシミュレーションをすればするほど、不安だけ大きくなっていく。

でも、立ち止まって考えてみてほしいんです。
その恐怖の正体は、一人飲みそのものではなく、「知らない」から生まれているだけなのです。
そしてその正体が分ってしまえば、怖さは驚くほど小さくなります。
今回は、
✔ 一人飲みが怖い心理
✔ 恐怖を消す5つのマインドセット
✔ 初心者が失敗しない手順
✔ 一人飲みが人生を変える理由
を、ひとつひとつ解説していきます。
お酒は人生を豊かにするツールであり、
一人飲みはその中でも、もっとも自由な形のひとつ。
知らないままでいるのは、もったいなさ過ぎます。
この記事を読み終えた頃には、「今週末、1杯だけ飲みに行ってみようかな」と思えるようになりますよ。
なぜ一人飲みは怖いのか?

なぜ人は「1人飲み」を怖いと思ってしまうのか。
まずはその心のメカニズムを紐解いてみましょう。
人間は孤独を「危険」と感じるようにできている
まず知っておいていただきたいのは、その恐怖は、あなたが弱いからではないということ。
人間はもともと群れで生きる生き物。原始時代、群れから離れることは死を意味しました。
だから古来から脳は今でも「一人でいること=危険」というシグナルを出し続けています。
初めての場所に一人で踏み込む恐怖感は、その名残りに過ぎません。
怖いと感じるのは、脳がちゃんと働いている証拠。
自分を責める必要はありません。
怖れているのは「妄想の他人」
一人飲みをためらう人の多くは、「周りの人にどう見られるか」という感覚を強く持っています。
実際の現場を想像してみてください。
店員さんは忙しそうに仕事をこなしている。常連のお客さんはスマホを眺めて、隣のカップルは話に夢中。
誰もあなたのことを見ていません。
これは一人飲みを経験した方が、口をそろえておっしゃる事実です。
怖いのは「一人飲み」ではなく「未知の状況」
恐怖の正体をもう少し掘り下げると、多くの方が抱える不安はこの三つに集約されます。
①「何を注文すればいいか分からない」
②「マナーを知らないから恥をかきそう」
③「うまく会話できるか不安」
これらは一人飲みそのものへの恐怖ではなく、経験不足から生まれる不安です。
裏を返せば、少しの知識と実践を積むだけで、恐怖は大幅に薄れていくのです。
恐怖を克服する5つのマインドセット

① 一人飲みは「練習」
最初から「最高の夜にするんだ」と気合いは入れない方が良いです。
これは非常に大事なマインドセットです。
この考え方ひとつで、心理的なハードルは半分以下になります。
ふらっとコンビニに行く感覚で十分。
耐えられないなら1杯だけ飲んで帰ってくる。
それで成功です。
② バーテンダーさんは「味方」だと知る
バーで働く方たちは、初心者さんへの対応にも慣れています。
むしろ、そういったお客さんを丁寧にサポートすることが、彼らの仕事でもあります。
それで嫌な顔をする店員さんには、まずお目にかかれません。
不慣れであることを正直に伝えて、あとはお任せすればいいのです。
③ 注文の「一文テンプレ」を持っておく

すみません、お酒のことがよくわからないので、何かおすすめはありませんか?
情報が足りなければバーテンダーさんが向こうから好みなどを聞き出してくれます。
あえて自分で選ぶなら、「ハイボール」・「ジントニック」あたりが初心者さんでも外さない定番の一杯ではないでしょうか。
※それについては詳しく書てあるのでこちらの記事もどうぞ▽

④ 無理に会話しなくていい

「バーに行ったら話しかけられる」
「上手く会話ができるかわからない」
…と身構えていませんか?
そんなことはありません。
本を読んでいる方、スマホを眺めている方、静かに飲んでいる方。
バーは社交場である前に、各々が思い思いの時間を過ごす場所。
一人飲みを「自分と対話する時間」と捉えると、沈黙は苦痛ではなく贅沢に変わります。
⑤ 最初の店選びは大事
どれだけ気分を上げたとしても、店の選び方が間違っていれば辛くなってしまいます。
初めての一人飲みは、難易度の低いお店から始めるのが鉄則です。
選ぶべきお店の条件: 照明が明るい、メニュー表がある、カウンターが小規模、チェーン店のお店。
避けるべきお店: 会員制、常連の密度が高いスナックやクラブ、暗すぎて入り口が分かりにくいバー。
上記の情報をお店選びの基準にしてみてください。
そして個人的に最もおすすめなのが友人と一度訪れた事のある店。
一度経験している店ならばハードルはぐっと下がります。
ゲームと同じで、最初からハードモードを選ぶ必要はありません。
番外編:どうしても勇気が出ない場合は一杯飲んで勢いをつける

どうしても緊張して一歩を踏み出せない方の為のテクニックが、あらかじめ家やコンビニで、買っっておいたお酒を飲んで勢いをつけるという裏ワザ。
つまりお酒を飲みに行く為のお酒を飲むわけですね(笑)
ですがこれには注意点があり、あくまで勢いをつけるためであり飲み過ぎない事。
泥酔した状態でお店に入るのはマナー違反ですので気をつけましょう!

初めての一人飲み|完全手順 4ステップ

STEP 1|早い時間帯に行く
最初の訪問は平日の19時台がオススメ。
理由はお店が空いており、店員さんも余裕を持って対応してくれるから。
週末の夜や深夜帯は混雑してペースが乱れやすいので、慣れてからにしましょう。
STEP 2|しんどければ1杯だけ飲んで帰る
1杯飲んで「美味しかったです、また来ます」で退店しましょう。
帰るタイミングをあらかじめ決めておくことで、「いつ帰ればいいんだろう」という余計な不安が消えます。
STEP 3|スマホで「逃げ道」を作っておく
会話や沈黙に困ったときの逃げ道を用意しておくと、気持ちがずいぶん楽になります。
一人でも自然に時間を過ごせるコンテンツをあらかじめ用意しておきましょう。
一人飲みは思考が深まりやすい時間でもあるので、思いついたことをメモするのもオススメです。
STEP 4|気に入った店があれば複数回訪れる
初回はぎこちなくて当然です。
でも、2回目は少し楽になります。
3回通えば顔を覚えてもらえます。
「いらっしゃいませ」が「あ、また来てくれたんですね」に変わる瞬間、そこはあなたの居場所になります。
一人飲みがもたらすもの

一人飲みを続けていくと、気づかないうちにいくつかの変化が生まれてきます。
自分のペースで飲めるから、お酒の味を深く味わえようになる。
誰とも話を合わせなくていいから、自分が本当は何を考えているかが見えてくる。
そして、バーという空間を通じて、いつもと違う人間観察ができたり、実際に交流が持てたりもします。
一人飲みは寂しさではありません。
自分の時間を自分でコントロールできるという、自由の証明です。
※「1人飲み」に関して少し深く考察した記事があるので興味のある方はぜひ▽

よくある不安 Q&A

- 話しかけられたらどうすればいい?
-
あまり話したくなければ「今日はゆっくり飲みたいんですよね」の一言で十分。それ以上のやり取りを求める店員さんはほとんどいません。
-
ぼったくられないか心配
-
メニュー表があるお店を選べばまず安心です。ホテルのBARなどはさらに安全性が高く、心配な方にはおすすめです。
ネットでレビューを参照しておくのも良いですね。
-
何回行けば慣れますか?
-
3回です。
これはほぼ確実に言えます。
1回目は緊張、2回目は少し楽に、3回目には慣れた自分がいます。
※その他のBARに関する基本的な疑問はこちらに纏めてありますのでぜひ▽

管理人が初めて一人飲みした夜の話

ここで少しだけ、私自身の1人飲み初体験の時のことをお話ししたいと思います。
少し長いですがお付き合いいただければ幸いです。
その夜、私は裏切られた。
ひと月程前から約束を取り交わしていた知人は前日の夕刻、忽然とドタキャンという凶弾を撃ち込んできた。
なんでも、婚活パーティーに急遽参加することになったらしい。
なるほど。
人生のパートナーを探しに行くそいつの傍ら、私は一人街を彷徨うことになるわけだ。
誰かと出会いに行く者と、誰かと飲みたかっただけの者。
同じ夜に、これほど対照的な孤独があろうか。
かくなる上はと代替要員の確保に奔走したものの、連絡を取った友人たちはことごとく「先約がある」「体調が優れない」「条例が気になって飲めない」などと、到底信じ難い理由を並べ立てて私を見捨てた。
条例が気になるのはお前のさじ加減だろう、と思ったが口には出さなかった。
そして、私は一人になった。
しかしながら、私の中に宿った「今日は飲まずにいられない」という意志は、友人たちの裏切りによって消えるどころか、逆説的に燃え上がっていた。
かくして私は意を決し、一人飲みという未踏の領域へ足を踏み入れることを決意したのだ。
降り立ったのは岡山駅。
夜風が、妙に頬に冷たい。
事前に目星をつけていた店へ向かった。
足取りは颯爽としていた。なぜなら私は今、人生の新たな扉を開こうとしているのだから。
そんな高揚感を胸に店の前まで辿り着いた私を待っていたのは、一枚の無慈悲な紙切れであった。
「臨時休業」
得てして、人生とは無情なものである。
神も仏もあったもんじゃない。
目的地を失った私は、踵を返し岡山の街をあてもなく彷徨い始める。
すると、ほどなくして一軒の小さなバーの前で足が止まった。看板の灯りが、夜の路地にぼんやりと滲んでいる。
中からは笑い声と、グラスの触れ合う涼やかな音が漏れ聞こえてくる。なんと楽しそうな場所であろうか。
「入ろう」
そう思った瞬間、私の脚は鉄になった。
「自分のような者が入っていいのだろうか?」
常連客の和を乱しはしないか。あの笑い声の中に、場違いな自分が紛れ込んだとき、場の空気は一瞬にして凍りつきはしないか—?
そのような妄想が怒涛のごとく押し寄せてきた私は、結局その店の前を一度、素知らぬ顔で離脱した。
しかし、その店が気になる。
私は引き返した。また通り過ぎた。また引き返した。再び通り過ぎた。
いち通行人を装いつつ瞳孔を見開き、六眼を持って生まれる事の出来なかった運命を呪いながら中の様子を伺うこと6回。
完全に不審者の所業である。
神も仏もあったものではないが、この夜岡山県警のお世話にならなかったことだけは今も神仏に感謝している。
そうして路上を右往左往すること1時間。
1時間である。
飲みに来たのか、ウォーキングをしに来たのか、自分でもよくわからなくなってきた頃、私はついに意を固めてドアを押した。
「カラン」
カウンターの中にいた店員(バーテンダー氏)と目が合う。

あのー、ひちょりなんですけど…

…こちらへどうぞ
噛んだ。
最悪だ。
一応断っておくが私の姓は森本ではない。
案内されたカウンターの端の席に腰を落ち着け、やってきた店員に向かって私は言った。

何かおしゅしゅめを…
また噛んだ。
死にたい…。
人生でこれほど間の悪い噛み方をしたことはなかった。このまま瀬戸内海の藻屑と消えたい…。
そして満を持して出てきたのはハイボール。
そしてバーテンダー氏は、にこりと笑ってこう言った。
「初めてですか?」
「そうなんです、じつは……」
その一声だけで、怖さがふっと消えた。
そこからは、バーテンダー氏の鮮やかな話術によってすっかり解きほぐされた私は、驚くほど饒舌になった。
時間が進むうちに隣に座っていた初老の男性が、おもむろに話しかけてきた。
そのおじさんは元自衛官だという。
かなり飲んでいたのだろう、「日本の自衛隊というのはだな、二・二六事件以降その在り方が……」と、熱弁を振るう。
正直、めんどくさかった。
しかしながら、素性も知らぬ他人が向けてくれるこの温かみは、いったい何であろうか。私はグラスを傾けながら、そんなことをぼんやりと考えていた。
普通に生きていては交わらない人たちと触れ合うというのもまた一興。意を決して飛び込まなければ得られなかったであろう景色が確実にそこにはあった。
二・二六事件と退役軍人のあり方をこんなにもふかく掘り下げることもなかっただろう。
これこそが1人飲みの醍醐味なのだと知った。
私は「また来よう」と思った。
帰り道、夜風はさっきよりも少しだけ生温かく感じた。
こうして振り返るとかなり恥ずかしいですね(汗)
でも、一人飲みで勇気を振り絞るのは最初の店のドアを開けるまで。
後は勝手に馴染んでいきます。
私のように嚙み倒してもいいのです(笑)
まとめ

初めての一人飲みが怖いのは、普通のことです。
私もそうでした。
でも、勇気を出して1歩踏み出した人だけが知る世界があります。
カウンターに座って、誰にも気を遣わずにお酒を飲む。
隣に座った見知らぬ人と、ふとした会話が生まれる瞬間。
ひとりで考えを深めているうちに、ずっと悩んでいたことが不思議とクリアになっていく感覚。
一人飲みをしてみると、少しずつ変化が生まれてきます。
行ったことのないエリアのバーに気軽に入れるようになる。
旅先でも一人で居酒屋に立ち寄れるようになる。
「ひとりでも楽しめる」という自信が、日常のさまざまな場面で背中を押してくれるようになります。
一人飲みは、単なるお酒の飲み方方ではありません。
自分の世界を広げる練習です。
知らない場所に踏み込む度胸、初対面の人と話すきっかけ、自分自身と向き合う時間——その全部が、その一歩に詰まっています。
怖くて当然。
一時間彷徨ってもいい。
噛んでも大丈夫。
そのドアを開けた者だけが知っている世界が、確かにあります。
この記事を読んで興味が出てきたら次の休み、1杯だけ飲みに行ってみてください。
そして、その一歩を踏み出した先には、確実に今より豊かな自分が待っています。
この記事がそんな皆さんを少しでも後押しできればとても嬉しいです。
ではまた。
サラリーマンの傍らブログ運営。
お酒にまつわる情報や考えを、心理学や哲学など色んなネタを絡めながら発信しています。
気分によって文体がコロコロ変わるので悪しからず。


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