上善は水の如し。
老子
水は善く万物を利して、而も争わず。
皆様こんにちは、酒好きブロガーのシサカです!
皆さんは酒好きにとっての重要スキルである「チェイサー」というものをご存じでしょうか?
このチェイサーという代物、じつは酒飲みにとってかなり重要なものであります。
ということで今回は、お酒に必須のお供でありながら、あまり知られていないチェイサーの話をしようと思います。
そもそもチェイサーって?

チェイサー(chaser)とはお酒を飲んだ後に飲む、違う飲み物の事を指します。
直訳すると「chase」は追いかけるという意味です。アルコールの強いお酒を追いかける飲み物という意味でチェイサーという言葉が使われるようになりました。
ちなみに
チェイサーには大きく分けて2つのスタイルがあり
- 強いお酒 ➡ 弱いお酒(水) = アメリカ式
- 弱いお酒(水) ➡ 強いお酒 = イギリス式
強いお酒を水などで追いかけるのはアメリカのスタイルで、イギリスでは逆に後から強い酒で追いかけるのが一般的なチェイサーの飲み方なのです。
※今回は日本で一般的に浸透しているアメリカ式を前提に話を進めます。
なぜチェイサーが大事なの?

ではなぜチェイサーが大事なのかを説明します。
まず何より大事な理由として脱水症状を防ぐということが挙げられます。
皆さん誰しもお酒を飲んでいるとトイレが近くなりますよね。
これはお酒で水分を取っているからではないのです。
アルコールが体内に入るとおしっこを我慢する作用がある抗利尿ホルモンが抑制され、尿意を感じやすくなります。
この利尿作用によって必要以上に尿が促されてしまうと、体の水分が失われ、脱水症状を引き起こす原因となります。

水分の排出量
- 水 1ℓ ➡ 500㎖ 排出
- ビール 1ℓ ➡ 1.1ℓ 以上排出
お酒では水分補給はできないのです。
お酒を飲んだあとに喉の渇きを感じたり、唇が渇くことはないでしょうか?
実はこれが、脱水症状のサインであり、締めにラーメンが食べたくなるのも、尿と一緒に塩分が放出されているからなのです。
他にはどんな効果があるの?

チェイサーには脱水症状の予防以外にも多種多様な効果があります。
- 酔いがまわるのを遅らせる
- 味覚を一度リセットする
- 二日酔いの防止
など様々な効果が期待できます。
じつは二日酔いもアルコールの分解が終わらないために起こる現象なので、脱水症状は二日酔いの間接的な原因なのです。
さらに、脱水症状を起こすと肝臓のパフォーマンスが低下し、アルコールの分解も滞って尿酸値も上がり、痛風になるリスクも上がってしまいます。
なのでそれを防ぐ事ができるチェイサーは、肝臓にも尿酸値にも効く魔法の水なのです。
どれくらい飲むの?

チェイサーの適切な量は、飲むお酒の量や種類、個人の体質によって違ってくるので正確な分量というのはありません。
なので目安として、最低でもお酒と同量以上飲むことをお勧めします。
最低でも日本酒1合なら180ミリリットル、焼酎なら2倍の水割りといった具合です。
飲むタイミングは?

タイミングに決まりはありませんが、あえて言うならお酒と交互に飲むことを勧めます。
チェイサーには味をリセットするという役割もあるので、一口ずつでもいいし、一杯お酒を飲んだ後にチェイサーも同量飲むのがよいでしょう。
チェイサー = 水 ?

チェイサーは必ずしも水とは限りません。
日本ではチェイサーをくださいといえば水が出てくることが多いですが、海外の場合何にしますか?と聞かれることも多いようです。

でも水以外のチェイサーって何があるの?
という疑問が湧いてくるかと思います。
なので、水以外でのおススメの組み合わせを紹介します。
「水以外」のチェイサーで相性のいい意外な組みあわせ
ウイスキー ✖ 牛乳


ウイスキーのチェイサーには牛乳が合うことがよく知られていて、特にバーボンとの相性は抜群といわれています。
ウイスキー特有の刺激の強いツンとくる味を牛乳でマイルドにしてくれます。
寒い時期には、ウイスキーのトゥワイスアップ(氷無し+常温の水割り)とホットミルクの組み合わせは非常に通な飲み方といえるでしょう。
テキーラ ✖ トマトジュース


2つ目に紹介するのは、テキーラ✖トマトジュースの組み合わせです。
テキーラとトマトジュースの組み合わせは『ストローハット』というカクテルのレシピでもあり、混ぜても別々に飲んでも非常に相性が良いです。
また、トマトジュースはテキーラに限らず他のスピリッツとも相性が良いので、ウォッカやラムなどをロック or ストレートで飲む際はチェイサーとして横に添えておくと良いでしょう。
ワイン ✖ 炭酸水


ワインと炭酸水もオススメです!
ワインに好ましいチェイサーといえばやはりミネラルウォーターが挙げられるのですが、炭酸水(ソーダ)もオススメです。
炭酸水は口の中を洗い流す作用もある為、ワインの成分であるタンニンが歯に付着するのを防ぎ、口内をサッパリさせる意味でもおススメです!
ジン ✖ トニックウォーター


ただのジントニックやないか!というツッコミはさておき(笑)
ジンをロックで飲む時のチェイサーはトニックウォーターにすることを薦めます。
ジン、トニックウォーター双方の特有の苦味が緩和されスッキリと飲むことができます。
やはりカクテルとしてで考案された組み合わせは非常に相性が良いのです。
焼酎×アイスティー


これは意外かもしれませんが焼酎にはアイスティーを合わせるのもお薦めです。
お酒とお茶にはどちらも製造工程に「発酵」があるのでこのふたつは相性がいいのだそう。
特に麦焼酎との相性は抜群です!
そして互いの香りを相殺しないようにノンフレーバーで甘みも少ないタイプがよいでしょう。
まとめ

お酒を飲む時は、必ず水分を一緒に摂りましょう。
皆さんお酒は楽しく飲みたいですよね。
だからこそ、チェイサーはとても理にかなった代物と言えます。
家で飲むにしろ、外で飲むにしろ、チェイサーやその代わりとなる水あるいはお茶などをを用意しておくと良いでしょう。
お酒は百薬の長であると同時に毒にもなり得ます。
なのでこのチェイサーを利用することで末永くお酒を楽しみましょう!
ではまた。
サラリーマンしながらブログ運営しています。
お酒にまつわる情報や考えを、心理学や哲学など色んなネタを絡めながら発信してます。
気分によって文体がコロコロ変わるので悪しからず。

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