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休肝日って必要なの?その問いに答える。

皆様こんにちは、酒マニアブロガーのシサカです。

お医者さん

飲み過ぎです。
週に2日は休肝日を作ってください

健康診断の後、こんな風に医師から言われたり、家族から心配されたりした経験はありませんか?

あるいは、毎晩晩酌を楽しみたいけれど、「休肝日を作らないと肝臓が…」という罪悪感に悩まされている方も多いのではないでしょうか。

実は私も長年、この「休肝日神話」を信じていました。

でも、ふと疑問に思ったんですよね。

これって本当なの?

気になり私は、書籍や厚生労働省のガイドライン、最新の研究を調べてみたところ、意外な事実が分かってきました。

今回は、お酒好きなら誰もが気になる「休肝日の真実」について、詳しく解説していきます。

目次

結論:なくてもいい。ただし…

結論から言うと休肝日は無くても節制は可能です。

ただしそれには条件があります。

その条件を知る前にまず「休肝」というものをすこし学習してみましょう。

「休肝」には2つの考え方がある

肝臓を休めると書いたこの「休肝」については2つの異なるアプローチが存在します。

実は、休肝日については2つの異なるアプローチがあり、それぞれに科学的根拠があるのです。

アプローチ1:従来型「週2日の休肝日」

医療専門家や専門家団体が推奨する方法。

週に2日程度、完全にお酒を飲まない日を設けることで肝臓を休ませる考え方。これが所謂世間一般でいうところの「休肝日」にあたるわけですね。
(厚生労働省は「週に1日以上」を推奨していますが、日本肝臓学会などの専門家は「週2日以上」を推奨しています)

科学的根拠: 国立がん研究センターの研究によると、週300g以上の多量飲酒者では、休肝日なしのグループが休肝日ありのグループより死亡率が1.5〜1.8倍高いという結果が出ています。

アプローチ2:新しい考え方「週単位での総量管理」

これはイギリスなど一部の国で採用されている方法。

1週間の総飲酒量をコントロールできれば、毎日少量ずつ飲んでもOKという考え方。

科学的根拠: 重要なのは「休肝日の有無」ではなく「トータルの飲酒量」。適切な量(週140g程度)に収められるなら、分散して飲む方法も合理的という意見があります。

どちらを選ぶべき?

従来型が向いている人:

  • 一度飲み始めると止まらない
  • 飲酒量のコントロールが苦手
  • シンプルなルールが好き

週単位管理が向いている人:

  • 毎日少量の晩酌を楽しみたい
  • 飲酒量を記録・管理できる
  • 柔軟な調整を好む

重要なのは、どちらのアプローチを選んでも、週のトータル飲酒量を適正範囲(週140g程度)に抑えることです。

従来説:なぜ「週2日の休肝日」が推奨されるのか?

「週に1〜2日は休肝日」という考え方は、長年日本で広まってきました。

実は、これには確かな科学的根拠があります。

休肝日の医学的効果

1. 肝臓の修復時間を確保 アルコールを分解する肝臓は、連日の飲酒で疲弊します。完全に休む日を設けることで、肝細胞が修復される時間を確保できます。

2. 依存症リスクの低減 毎日飲酒する習慣は、アルコール依存症のリスクを高めます。休肝日を設けることで、精神的・身体的な依存を防ぐ効果があります。

3. 死亡率の低下 国立がん研究センターの研究では、週300g以上の多量飲酒者において、休肝日なしのグループは休肝日ありのグループと比べて死亡率が1.5〜1.8倍高いという結果が出ています。

しかし、この方法にも落とし穴が…

ただし、従来の「休肝日」アプローチには大きな課題があります。

休肝日の翌日に「我慢した分」を取り返そうと浴びるように飲んでしまっては、まったく意味がないのです。

実際、「月曜日と火曜日は休肝日、でも週末に1日で100g飲む」という飲み方では、肝臓への負担は非常に大きくなってしまいます。

新しいアプローチ:「週単位での管理」

そこで注目されているのが、アルコール摂取量を1週間という単位で管理するという方法です。

イギリスなどでは、この考え方が主流とされています。

この方法の利点は:

  • 柔軟性が高い:毎日少量ずつ楽しむことも可能
  • ストレスが少ない:「今日は飲んじゃダメ」というプレッシャーがない
  • 計画的に楽しめる:イベントに合わせて調整できる

週単位管理の具体例

例えば、規定の週140gを以下のように配分できます:

  • 月曜日:10g
  • 火曜日:10g
  • 水曜日:10g
  • 木曜日:20g
  • 金曜日:30g
  • 土曜日:30g
  • 日曜日:30g

このように、週全体の合計が適正範囲内(140g程度)であれば、日によって飲む量を調整することができます。

完全な休肝日を設けなくても、少なめの日を作ることでバランスを取ることができるのです。

ただし、この方法が万能というわけではありません。重要なのは週のトータル量をしっかり管理できること。故に自己管理が苦手な方には従来型の「週2日休肝日」の方が向いている場合もあります。

1週間の適正飲酒量はどれくらい?

それでは、具体的にどれくらいの量が適正なのでしょうか?

厚生労働省の基準から考える

厚生労働省は「純アルコール量20g」を1日の適切な摂取量としています。

これが「節度ある適度な飲酒」の基準です。

なお、1日40gは「生活習慣病のリスクを高める量」とされており、これを超えると健康リスクが上がり始める境界線と考えられています。

週140gが適正量のボーダー

厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒」は1日20g程度。

これを基準にすると、

20g × 7日 = 140g(週)
これが1週間の適正量の目安となります。

ただし、1日40gは「生活習慣病のリスクが高まる量」とされています。つまり、40gは推奨される上限ではなく、これを超えると健康リスクが上がり始める境界線なのです。

そのため、週140g程度を基準にしつつ、最大でも週200g程度に抑えることが望ましいでしょう。

具体的なドリンク換算表

では週140g(適正量)〜200g(限界)の純アルコール量を、お酒に換算してみましょう。

お酒の種類1杯あたりの量週140g(適正)週200g(許容範囲)
ビール(5%)中瓶500ml(約20g)約7本約10本
ワイン(14%)グラス180ml(約20g)約7杯約10杯
日本酒(15%)1合180ml(約22g)約6.3合約9合
焼酎(25%)グラス100ml(約20g)約7杯約10杯
ウイスキー(40%)ダブル60ml(約19g)約7〜8杯約10〜11杯

いかがでしょうか?

例えば、ビールなら週7本(適正量)から最大10本程度(許容範囲)。

「意外と少ないな」と感じた方は、もしかすると日常的に飲み過ぎている可能性があるかもしれませんね。

戦略的飲み方のススメ

この週単位管理を知っておくと、こんなメリットがあります:

休肝日のストレスから解放される

  • 「今日は飲んじゃダメな日」というプレッシャーがなくなります

②イベントに合わせて調整できる

  • 週末に飲み会があるなら、平日は控えめにしてその分を週末に回せます

③罪悪感なく楽しめる

  • 週のトータルで管理できていれば、毎日少しずつ楽しむこともOKです

女性の適量はもっと少ないかも

ここまで男性を基準に話してきましたが、

女性の場合はさらに慎重な飲酒が推奨されています。

これは女性差別でもなんでもなく、生理学的な違いによるものです。

女性の方がアルコールの影響を受けやすい理由

1. 体格と肝臓のサイズ

  • 一般的に女性は男性より体が小さく、それに比例して肝臓のサイズも小さいため、アルコール代謝能力が低くなります。

2. 体内水分量の違い

  • 女性は男性に比べて体の水分量が少ないため、同じ量のアルコールでも血中濃度が高くなりやすいのです。

3. ホルモンの影響

  • 女性ホルモンがアルコール代謝にマイナスの影響を与えることが知られています。そのため、体重や飲酒量が同じでも、女性の方が血中アルコール濃度が高くなりやすいのです。

世界各国の基準

実際、世界の飲酒ガイドラインを見ても、多くの国で女性の許容量は男性の半分〜3分の2程度に設定されています。

例えば:

  • オーストラリア:男性40g/日、女性20g/日
  • オーストリア:男性30g/日、女性20g/日
  • イギリス:男性32g/日、女性16〜24g/日
  • アメリカ:男性28g/日、女性14g/日

日本の厚生労働省のガイドラインには女性の明確な数値は記載されていませんが、国際的な傾向を踏まえると、

女性の方は週70〜100g程度を目安にされるのが賢明でしょう。

(もちろん、世の中には男性並みに飲める酒豪女子も存在しますが、体質には個人差があるので、自分の体調を観察しながら調整することが大切です。)

どちらを選んでも使える!飲酒管理の実践テクニック

「週2日休肝日」を選ぶにしても、「週単位管理」を選ぶにしても、飲酒量を可視化して管理することは非常に重要です。

ここでは、どちらのアプローチでも使える実践的なテクニックをご紹介します。

1. スマホアプリで記録する

最近は飲酒量を管理できるアプリが増えています。

毎日の飲酒量を入力すると、週や月単位で可視化してくれるので、とても便利です。

  • 「飲酒カロリーノート」
  • 「アルコール・カレンダー」
  • 「お酒日記」

などがあります。記録することで、自分の飲酒パターンが見えてくるのでおすすめです。

2. 予定に合わせて配分を決める

週の初めに予定を確認して、飲み会やイベントがある日を把握しましょう。そして、その日に向けて戦略的に飲酒量を配分します。

例:

金曜日に飲み会がある週

  • → 月〜木は各10〜15g程度に抑えて、金曜日に40〜50g楽しむ

週末にゆっくり飲みたい週

  • → 平日は各5〜10gに抑えて、週末に各40〜50g楽しむ

3. 難しい場合は柔軟に考える

従来型の「週2日休肝日」を実践している方へ: 完全に飲まない日を作るのがストレスなら、「ほぼ休肝日」という考え方もあります。例えば、ノンアルコールビールで満足感を得たり、ごく少量(5g程度)だけにするなど。

週単位管理を実践している方へ: 「少なめの日」を戦略的に設けましょう。例えば、普段ビール2本飲むところを1本にするだけでも、週のトータルで見ればかなりの調整になります。

どちらのアプローチでも、「オール・オア・ナッシング」で考えすぎないことが継続のコツです。

4. ソバーキュリアスという選択肢

近年注目されているソバーキュリアスという考え方をご存じでしょうか?

ソバーキュリアスとは「飲めるけどあえて飲まない」というスタイルや考え方のことを指します。

飲酒の物理的な管理とは別に、このソバーキュリアスの精神性を知ることで、また違ったアプローチでお酒をセーブする事ができるのではないでしょうか。

※詳しくはこちらの記事を▽

まとめ:自分に合った方法を選ぼう

休肝日については

「週2日の休肝日」と「週単位での総量管理」、どちらも科学的根拠がある

というのが現在の状況です。

2つのアプローチの比較

項目週2日休肝日週単位管理
推奨機関日本肝臓学会など専門家団体(厚労省は週1日以上)イギリスなど一部の国
メリットシンプル、依存症予防効果柔軟、ストレス少ない
デメリット反動飲酒のリスク自己管理が必要
向いている人飲み始めると止まらない人少量を毎日楽しみたい人

重要なポイント

どちらのアプローチを選ぶにしても、以下は共通して大切なポイントです。

  • 週140g(男性の適正量)、70〜100g(女性の適正量)を目安に
  • 週のトータル量が最も重要
  • 自分のライフスタイルと性格に合った方法を選ぶ
  • 記録アプリなどを活用して可視化する
  • 水分補給も忘れずに

最終的には「総量」が全て

従来型の「週2日休肝日」を守っていても、残り5日で大量に飲んでいては意味がありません。

逆に、毎日少量ずつでも週のトータルが過剰なら健康リスクは高まります。

どちらのアプローチを選んでも、週の総飲酒量を適正範囲に抑えることが最も重要です。

もちろん、アルコールの代謝能力には個人差があります。体調の変化を観察しながら、自分に合った飲み方を見つけることが何より大切です。

健康診断で「休肝日を作りなさい」と言われた方も、「週単位で管理する」という選択肢があることを知っておくと、もう少し柔軟にお酒と付き合えるかもしれません。

これから年末にかけて、忘年会や新年会など、何かとお酒を飲む機会が増える時期です。自分に合った方法で、健康的にお酒を楽しんでいきましょう!

ではまた。

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この記事を書いた人

サラリーマンの傍らブログ運営。
お酒にまつわる情報や考えを、心理学や哲学など色んなネタを絡めながら発信しています。
気分によって文体がコロコロ変わるので悪しからず。

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